梨花は小〇生の頃からモテモテだった。可愛らしい正統派美少女的な顔立ちに、サラサラの長い黒髪。華奢で庇護欲をそそる佇まいには、同級生の男子児〇たちを「触れてみたいが触れられない」といった気持ちにさせていた。そんな「高嶺の花」とされていた梨花だが、本人はそんなことは知らず、仲の良い男子もいなかったので自分がモテることなどには気付きもしなかった。梨花がそのことに気付いたのは中学に入ってからだった。同級生の男子にお付き合いを申し込まれたのである。これがまた美男子で、勉強もできて女子からの人気も高かった。たちまち美男美女のお似合いカップルと周りから囃し立てられた。