どうしてこんなことになってしまったのか。ナナは現在普通の大学生だ。2年ほど前、まだナナが18歳の高校生だった頃、実家近くのメイド喫茶でバイトをしていた。彼女自身にアニメや漫画などのオタク趣味はなかったのだが、可愛い衣装を着ることが好きだった。バイト先ではイベントの日にいつもと違ったコスチュームで歌って踊ることがあった。イベントの為に歌やダンスの練習をし、お客さんに喜んでもらえることがとても楽しいことだと知ったナナは、いつか本当のアイドルになりたいと思うようになっていった。ある日、イベントの日に来ていたお客さんから、「アイドルになってみない?」と訊かれた。
素人個人撮影、投稿。236
どうしてこんなことになってしまったのか。ナナは現在普通の大学生だ。2年ほど前、まだナナが18歳の高校生だった頃、実家近くのメイド喫茶でバイトをしていた。彼女自身にアニメや漫画などのオタク趣味はなかったのだが、可愛い衣装を着ることが好きだった。バイト先ではイベントの日にいつもと違ったコスチュームで歌って踊ることがあった。イベントの為に歌やダンスの練習をし、お客さんに喜んでもらえることがとても楽しいことだと知ったナナは、いつか本当のアイドルになりたいと思うようになっていった。ある日、イベントの日に来ていたお客さんから、「アイドルになってみない?」と訊かれた。「うちの事務所でレッスンちゃんと受けてさ。俺が売り出してあげるよ。」そんなことを言われ、ナナはやりたいです!と即答していた。こうしてナナは小さな芸能事務所へ入り、アイドルへの道を歩み始めた。ところが、レッスン費用やCD製作費、ライブ参加費など、ほぼ全てがナナの負担になった。一応は大学への進学も決まっていて、親からは「学費は払うけどアイドル活動は自分のお金で何とかしなさい」と言われていた。もちろん高校生の貯金などでは払いきることができず、活動費用は事務所から借りるという形になった。1年ほど健気に地下でのアイドル活動をしてファンも少しずつ増えていたが、借金はあっという間に100万を超えてしまった。そのあたりで、ナナの精神的な限界がきた。「もう、アイドルやめます。」そして彼女には、100万円ほどの借金だけが残った。大学に通いながら借金の返済をする日々が始まった。早くお金の余裕が欲しい。お金の余裕は気持ちの余裕だった。早く沢山のお金を稼いで、もう一度やり直すんだ。
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