菜摘の初体験は早い方であった。中〇生の時、同級生の男の子とした。彼氏ができるのも初体験も他の子に比べて早かったせいか、自分は精神的にも早熟であると菜摘は思っていた。『他の子よりちょっと大人っぽい自分』を演じるのが、当たり前になっていた。そんな菜摘は小さい頃からアイドルになるのが夢だった。しかし「アイドルになりたい」という夢は幼いものだと思い、恥ずかしくて誰にも言えず、また行動にも起こせず、気付けば高校も卒業してしまった。今更アイドルを目指すのは無理だ。そもそも自分のキャラでは目指すべきではないと思った。